配置担当
【募集】
ぶっちゃけ、昨今のカップリング表記の多様化に配置担当者がついていけておりません(特に簡略形とかね)。というか、個人が勝手に作っているだけかも知れないのですが、それに振り回されているのも確かです。また、同じ表記方法でもジャンルにより解釈が違うものもあり、どうすりゃいいものかと……。(続く)
そこでジャンル間を越えて「カップリング表記」についてある程度精通してらっしゃる方、もしくは自ジャンルにおいては「この様な表記方法があり、意味としてはこんな感じです」と解説できる方からの情報をお待ちしております。次回申込時にアンケートもしくは別紙としてお送りください。よろしくお願いします。
と、募集をかけましたところ毎回何通かお送りいただいております。今後の配置作業の参考にさせていただきます。また、これからも新しいジャンルで新しい言葉や記号が生まれてくると思いますので、ご自分の活動しているジャンルで気になることがありましたら、これも含めてご意見をお待ちしております。
【短冊の書き方】
申込書に書いてあることをもう一度細かくおさらいしていきましょう。これだけでサークルカットや短冊についての書類不備はほとんど無くせるはずです。連続で落ちているサークルさんももう一度見返してみれば、ミスは無くせると思います。次回申込の際の参考にしてください。オンライン申込の方も読んでおいて損はないですよ。
『各記入欄にD.配置用データの内容を正確に書き写してください。』 まぁ書いてある通りですが、意外とミスも多い部分です。特に「サークル名(カナ)の表記ミス」「生年月日や性別、ジャンルコード、前回申込や販売数の未記入」「頒布物概要の食い違いや表記内容の違い」などが目立ちます。投函前に再度確認を忘れずに。
『短冊を2枚以上送付した場合は、書類不備とします。』 予備は入れなくて結構です。また切ったカットを用意してくださる方もいらっしゃいますが、これも結構です。逆に、短冊からカット部分を切り取ってしまった場合は、テープで止めてあっても書類不備となります。申込書の二片の内の片方は書き損じたときの予備ですよ。
『スミ一色(ボールペン、鉛筆は禁止)で書いてください。』 カット部分で鉛筆やボールペンを使用して描かれたサークルカットでは、書かれた部分がかすれたり印刷に出ない可能性が高いです。ちゃんと印刷に出ない以上、カタログに掲載しても意味が無いとして、上記筆記具でのカット記入は書類不備として扱っています。(続く)
また、プリンタで出力したカットでも、しっかりとした白黒2値(グレースケール)で印刷されたものでなければ、やはり書類不備となります。結論として、意図したものがカタログ掲載時に出れば構わないのですが、そうでないと判断されたものは、書類不備と扱われてしまいます。十分に注意してください。
最近のプリンタの癖なのかもしれませんが、白黒二値で印刷したのにも関わらずうっすらと他の色が載っているものや、全体が赤み、青み、緑がかった色で印刷されている物をよく見かけます。プリンターやインク、紙の特性を理解し、カタログ作成時まで変色を起こさないよう、各自研究を忘れないでください。
『頒布物概要の記載に沿った内容で書いてください』 単純な話です。Aというアニメの本を出すと書いてあってカットがBというマンガのキャラだったり、書いてあるカップリングからは想像できないようなカットだったり、一般向けと書いてあるのにカットが男性向けだったり……。正直な話、そのまま抽選漏れになる可能性が高い思います……。
『左上にはスペースナンバーを入れますので、何も記入しないでください。また、紙、トーン、保護フィルムなどを上から貼らないでください。』 ようやく減ってきましたが未だにここの不備が多いので、詳しく書きましょう。まず、一切の描きこみは禁止です。ここにかかるように絵を描いたりすれば、即書類不備となります。
それからこれはプリンタ出力や、コピーしたものを貼りつけてくる方に多いのですが、左上の部分を切り取らずに、全面貼付されたものも書類不備です。この部分はカタログ編集時、カットがバラバラにならないように配置後印刷に出ない色で配置場所を記入しています。ですので、あらゆる加工は絶対に行わないでください。
『左上の部分を区切っている枠を消さないでください。』 ここも同様に不可侵な場所です。枠線を加工したり消したりした場合、やはり即書類不備となります。ですので、カットを上から貼りつける際にはここにもかからないように工夫してください。もしかかってしまったら、同様の幅で枠を上から書いてください。
『右上の部分は〜。基本的にサークル名のみを記入してください。』 最近ではあまりうるさくは言ってませんが、本来はサークル名を記入する場所です。ここを空白にして、カット欄にサークル名だけを書いてくるのはお止めください。(サークル名部分が剥がれたと認識され、オンラインでもカット破損の扱いとなるためです)
『右上の部分を区切っている枠は、なるべく消さないでください。』 なるべくですので、別に消してもそのことによる書類不備はありません。逆にサークル名をカット欄に書く場合は、枠線を消してサークル名欄とカット欄が繋がっているようにしてください。(前記同様、剥がれたのかこういうカットなのかわからないためです)
『サークルカットはカタログに掲載される際に約63.8%縮小されます』 意外とこの注意を忘れてカットを作成されている方を見受けます。郵送にせよオンラインにせよ、小さい文字や細かいトーンやグラデはまずつぶれます。確認方法としては、まず印刷してそれを少し濃いめに掲載時の大きさで縮小コピーしてみてください。
【短冊のサイズについて】
配置責任者:割り込みます。次回からサークルカットのサイズが変更される(すこしだけ小さくなります)ため、上記の縮小率は変わりますが、基本的に対応は同じです。
【短冊の書き方】
『複数サークルの連続したカットはご遠慮ください。』 合体申込で多いのですが、二つのサークルカットが連続することでわかるようなカットやレイアウト、鏡写しにしたようなカット、または同じようなデザインで構成されたものも時として連カットと判断されます。(特にオンライン申込でのこの不備が多くなってます)
『カットに何かを貼る場合は、半年後に剥離しない状態でお願いします。』 もしこちらに到着した後で、事務作業上でカットが破損したとしても直せる限りは直しますが、貼ってあったものが紛失してしまった場合、直しようが無いのでそのままサヨナラに……。サークル名ロゴや髪のトーンなど、剥がれやすいものはご注意ください。
またプリンタ出力したものやコピーを貼り付ける際の注意点として、紙質と糊との相性に十分注意してください。相性が悪いものですと、使用されている物質と化学反応を起こしカット全体が黄色く変色してしまい、ひどいものになるとコピーしても真っ黒くなってしまうものもあります。まずはご自分で試してみては?
『ロゴマークなど知的所有権に抵触するものは、使用しないでください。』 企業やブランドのロゴマーク、作品のタイトルロゴ、また(TM)などが表記されているものをそのまま使用しないように心掛けてください。難しい問題に発展することもあります。
『写真使用の場合、肖像権や著作権などに抵触しないものにしてください。』 特に人物が写っているものは、それが例えサークル代表者本人であれ、それをこちらで判断する術はありませんので、使用する際には十分に注意して使用するようにしてください。使用許諾を受けた際には、その旨を頒布物概要に明記してください。
出力したカットを貼りこむ際の一番の理想は、①まず左上部分を黒枠部分にかからないように切る。②外枠の黒枠部分にもかからないように周りをきれいに切る(もしくは、黒枠を同じ幅分マジックで書く)、③剥がれないように糊でしっかりと貼る(メンディングテープは確実に剥がれます、プラスチック糊も粘着力が弱いです)
全然減らない困った申込。①カットがカラーのもの(白黒で作成してください)、②カットにメーカーロゴや商標、元作品をそのまま使用しているもの(勝手に使っちゃダメ)、③短冊の周りをきれいに切っていないもの(点線に沿ってきれいに切ってね)
④短冊自体を自作したもの、もしくは短冊ごとコピー(申込書の短冊を利用してください)、⑤カット部分の枠線のみを残しくり抜き、後ろからカットをはめ込む(素直に上から貼ってください)、⑥短冊入れ忘れ、合体時の短冊入れ違い、⑦合体相手とジャンルコードが違う(両方共々書類不備です)
⑧カットをコピーした紙が、裏紙や広告の裏でそのまま裏が印刷に出てしまうもの(そういう演出なの……?)、⑨短冊を封入の際に天地を逆に入れてしまったがために、開封作業でカット自体が切られてしまった(短冊裏に注目! ちゃんと書いてあるでしょ?)、⑩カットが真っ白、短冊も真っ白(……)、⑪短冊無し(………)
⑫カットやトーンの糊付けが甘く剥がれてしまったもの、⑬逆に糊が多く、カットの回りにはみ出してしまってカットが糊だらけ……。(配置用データにくっついて離れないんですよね。剥がしてもビリビリだし……)
『サークルカットはサークルの顔です。』 貴方のサークルがどんなサークルでどんな活動しているかは、そのサークルカットでしかわからないわけです。これは当日買いに来てくれる他の方や、実際に配置を行っている我々ですらそうなのです。気合の入ったカットでできる限り丁寧にお願いしますよ。
私たち配置担当は、出来る限り多くのサークルを入れ、当日を楽しく過ごしてもらう為に配置場所や配置の順番に気を遣います。またそのジャンルを好きであるからこそ本を買いに行き、またはそのジャンルで活動しています。貴方の「好き」は、その申し込み書やサークルカットから、受け止めることはできますか?
【その他の注意】
①配置用データが「山折り」に沿って折っていない(束ねるときに、折りなおすの大変なんですよ)、②申込とカットのサークル名が違う(スペルミスも含めて違う場合はそのまま書類不備となります)、③アンケートに「○連没です」と書いてあるのに、前回・前々回受付番号が書いてない(当落に関係なく番号は保存してください)
④払込受付証明書が貼ってもないし入ってもいない(流石に参加費は払っていただかないと……)、⑤真っ白な払込受付証明書が貼ってある(え〜)、⑥貼ってあるのが「払込金受領証」(それはご本人様保存用です、貼るのは右端の「郵便振替払込受付証明書」ってヤツね)、⑦機械振り込みしたもの(窓口受付のハンコが必要です)。(続く)
配置責任者:割り込みます。「真っ白な払込受付証明書が貼ってある」ですが、まれに郵便局の局員の方が忘れて、局印を押さない場合があります。申込書を受け取る側としては、「局印判が押してある=お金を払っている」の証です。入金時に必ず注意ください。
【カット変更】
前の方でも告知いたしましたが、次回申込からサークルカットの大きさが若干変更となります。具体的な変更点についての説明は申込書、及び circle.msサイト上で行われると思いますので、そちらを参照してください。とりあえず、カットについて新たに描く時間を計算して、早めに行動されることをお勧め致します。
【オンライン申込】
前の方でも書きましたが、ついに申込全体の2/3以上がオンライン申込となりました。ここまで浸透するまで意外と早かったのではないかと思います。とはいえ、数が増えれば不備も増えるわけでして……。オンライン申込をされる方向けに別途注意点を挙げてまいりましょう。
基本的事項ですが「タイプミス」が非常に多いです。また、カット内のサークル名が略しすぎていて元のサークル名が判らなかったり、まったく違うサークル名だったり…。また、氏名がペンネーム、住所が空白や途中で切れている、住所にURLやメアドが書かれている、と挙げればキリがありません。
それと意外なのがサークル名のスペルミスがかなり多いです(1文字多かったり少なかったり、LとRを間違えていたり)。また、不備ではないですけどカット表記と違うのも気にはなります(全角半角がごちゃまぜだったり、大文字小文字が入り乱れていたり)。入力するサークル名とカット表記は必ず同一でお願いします。
特に住所・氏名については当選後のアピールやサークル通行証、落選後の振替証の郵送先なのですから落ち着いて入力してください。申込書セットの問い合わせ時期までに「受付確認葉書」が届かなかった場合、誤入力の可能性があります。慌てず、確実に入力してください。
最近、コミケットって国際化したなぁと思います。と言うのも代表者名に異国の名前を良く見かけるようになったのですが、いかんせん準備会のシステムはまだ韓国語(ハングル)や中国語(繁体字)、ロシア語などに対応してません。郵送先氏名として不安があるので、カタカナや英字での表記を一応お勧めしておきます。(続く)
配置責任者:割り込みます。準備会の問題だけではなく、返金の払出証書で使える文字にも制限があります。その意味でも、カタカナ、英字でお願いします。
ジャンルコードと共に入力するサブジャンルですが、殆どのジャンルで細かいサブジャンルが設定できるようになっています。そして配置担当者に引き渡される際、このサブジャンルでソートされた状態で渡されます。該当する箇所が判らなければ未選択で構いませんが、逆に選択する場合は間違えないようにしてください。
ほんの少しですが、カット内の罫線位置がずれているものがありました。多分、他のイベント用に作ったサークルカットを代用したのだろうと邪推しますが……。こちらに納品される段階で、circle.ms に掲載されているテンプレートの「短冊B」のものが上から被されて印刷されます。今回見たケースでは……(続く)
「カット左上部分がいびつな形で二重になってしまっているもの」「テンプレートの外枠部分を削って作成し、印刷段階でまず縦横比に関係なくテンプレの大きさまで拡大され、上から「短冊B」が上書きされたために上下左右が変に切れてしまっているもの」などなど……。枠も込みでテンプレですから、お気をつけください。
「カットは63.8%に縮小されて掲載されます」この大原則を忘れて作成されているカットをよく見ます。今後はデータから直接版下が作られるようですが、結局元々の文字サイズが小さければ読めないことに代わりはありません。URL等、横に長く小さいフォントでびっちりと……、というものは大抵潰れて読めなくなってます。
また、黒ベタに白抜きのカットや目の細かいトーンやグラデ、グレースケールのカットなど、カット掲載時に真っ黒にしかならないのではないか、というカットも多いです。CD-ROMカタログですらうっすら見える程度ですから、カタログの方は……。ホワイトバランスの調整や文字の大きさ、文字の周りを縁取りするなど見やすさも考えて。
頒布物概要にURLだけ書いてあるものや、「←これで検索」と矢印指定されているものがあるのですが、作業中にパソコンが必ず立ち上がっているわけじゃありません。しかも、冬コミの配置作業期間は短いので、その一手間をかけるくらいなら他のサークルさんを……、となる担当者もいるかもしれません……。
オンライン申込は「手を抜く」ためにあるのではなく、「手を掛ける時間を増やす」という発想の転換を行ってください! ということをお伝えしたくなるくらい、ラフなカットや申込があるということなのですが……。もうこれを読んでいる時点で次回が始まっていますよ。早速準備を始めて見てはいかがですか?
コミケットの公式サイトにサークルカット作成時の注意点やサンプルが、circle.ms にサークルカットのテンプレートが掲載されてますので、参考にしつつ作成してみてください。オンライン申込では、記入漏れの書類不備はありませんから、誤記入やカットのアップロードミスには十分に気をつけてください。それでは!
【どうでしたか?】
配置担当者の一言コーナーをお送りいたしました。参考になりましたでしょうか?ご意見、ご質問、ご感想などは配置用データ裏のアンケート欄にご記入いただければ全て目を通させていただいておりますので、そちらにお願いいたします。それでは、また次回〜!(極暑の次は極寒かも? 防寒対策はしっかり行って暖かいコミケを〜)
配置責任者
【次回冊子版カタログカットページ】
はい、今回の〆は、ワタクシの方から。前回のC78から、CD-ROMカタログのカットページは、オンライン申込は申込データから、郵送申込はスキャンデータから生成される形になりました。オンライン申込は、それまではプリントアウトしたカットを再スキャンしていたので、劇的に画質が向上したと思います。(続く)
そして、来夏のC80からは、冊子版カタログの版下も完全にDTPに移行します。ついては、今回の各担当者の一言の中には、DTP化に当たって、不要になったり、別の注意が必要だったりするものが、入ってしまっているかもしれません。移行期ゆえに若干の行き違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。(続く)
我々も現時点でベストな解を得ているわけではないので、試行錯誤があるかもしれません。実際の紙面を見た上で、またいろいろ検討することになるでしょう。その際、申込書セットやこの一言コーナーの注意事項が変わることもあると思いますが、よろしくお付き合いください。それでは!