コミックマーケット62アフターレポート
- サークル数
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・ | 参加サークル数 | 3万5千 |
・ | 申込サークル数 | 5万2千 |
- 入場者数
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・ | 9日 | 16万人 |
・ | 10日 | 15万人 |
・ | 11日 | 17万人 |
- 更衣室登録数
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| 男性 | 女性 |
1日目 | 700 | 3,100 |
2日目 | 1,000 | 4,100 |
3日目 | 1,300 | 3,500 |
- コミケット公式発行物
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- コミックマーケット62カタログ(表紙、SHOICH)
- 紙袋(大)EARO・(小)稲垣有
- マスコミ取材
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コミックマーケット62取材申込一覧
2002年夏のコミックマーケット62は、何とか無事に終わりました。
今回の一番の問題が暑さだったというのは、逆にそれほど大きな問題がなかったということを示しています。
コミケットがビッグサイトに会場を移してから、何故か当日は曇りだったり、
冷夏だったり、一時的豪雨にみまわれたりと、
こと夏に関しては、ギラギラとした暑さの三日間というの体験せずに済んできました。
それは、サークル、一般参加者だけでなく、スタッフも同じでした。
記録的な暑さと太陽の照りつけによって多くの熱中症、日射病の参加者が出て、
大変になった『ジェノサイドコミケ』が92年。
十年近く経てば忘れていても仕方がありませんが、
夏は暑く、冬は寒いという当たり前のことを時には思い出すことが必要だったのでしょう。
それでも、三日間ともかなりの風があり、湿度も低いという、日差しの割にすごしやすい状況で、
何時もの夏より場外救護や救護室の世話になる人たちは五割り増しとはいえ、
重度の熱中症などは出なかったようです。
かろうじて、乗りきった暑さだったのですが、日射しは痛いほどに厳しく、
外回りのスタッフの中には日焼けを越えて軽度の火傷をおった人達もいました。
帽子や首回りにタオルを巻く、タンクトップはさける、水分を充分にとる、
疲れたときには日陰で休みをとるといった、自衛策を、
夏コミに関してはさらに強く訴えていく必要があることを痛感した三日間だったといえます。
今回より、幾つかのシステムの変更が行われています。
サークル入口の一本化、開場三十分前から一般参加者の列を会場の中に引っ張ってくるといった方法は、
おおむね良好だったようで、混乱もなく、列も早く進み、フリー宣言が早められるなど、利点だけが目に付きました。
この方法は、以後も続けられることになります。
また、今回より、会議棟1階のレセプションホールを男子更衣室、
その前にある会議室を西救護室として使用しました。
アクセスの方法が解らなかったり、場所がはっきりとしていなかったりで、使用する人たちは多少混乱したようです。
そういったこともあってか、この夏は、更衣室の利用者数が前回より、二〜三割ほど減少しています。
コスプレイヤーの減少なのか、更衣室を利用しない簡易コスプレが増えたのか、他の理由があるのか解りません。
入場者数は昨年度とそんなに変わらなかったのですが、
前回と同数を当日は用意したコミケットカタログが売り残ったことを含めて、
参加者の動向にわずかな変化が起き始めているのかもしれません。
全体的に見て、世代交代が起こり始めているようにも見えます。
細かなトラブルで見るなら、ネット上でのケンカやトラブルが会場に持ち込まれるケースが増えています。
ネットストーカー、つきまといといった個人間の問題は、コミケットだけの風潮ではないのですが、
出会いの場であるコミケットでは、それが大きなトラブルに発展する可能性もあります。
当日の会場内においては、安全管理、トラブル処理を準備会は行いますが、調停や事件解決まで行うことは出来ません。
そうしたトラブルに見まわれている人たちには、しかるべき処理(警察や弁護士などへの相談)をする事をおすすめします。
六月には、前回、コミケットの参加者を狙った強盗グループによる恐喝強盗の犯人グループが捕まり、
一部マスコミで「コミケ狩り」という見出しで報道されました。
現実には都内中で同様の事件を起こしていたコミケットとは関係のないグループだったのですが、
記事からはコミケットでの事件だけが取り上げられました。
事件の起こった日時、被害件数なども、当日の警備員からの報告などとは違っています。
七月末には、国際展示場駅で爆弾事件が起こり、マスコミはコミケットとの関連を憶測記事として掲載しました。
事件がスピード解決したため、大きくコミケットに影響を与えることはありませんでしたが、
さらなる警備強化は当然のように求められました。
単に、来ている参加者が被害にあったり、
使用している会場のそばで事件があるとコミケットに結びつけられるといった世間での捉えられ方は、
コミケットに更なる緊張を強いることになります。
相変わらず、暑中見舞い、Xマスカードのように毎回届けられる「脅迫状」、
善意の第三者を装っての公共機関への投書といった嫌がらせは、同一犯人によって続けられており、
そういったことを含めて、コミケットはますます特殊なイベントと見なされていきかねません。
一般への認知を含めた広報の必要性が高まっています。
今回は何時になく、TV局の取材等が多く、TBSの「ニュースの森」を始め、
きちんとコミケットを取材しようという意図の番組もありましたし、
CBS、ワシントンポストなど海外からの取材も多かったようです。
――コミケットとはいったい何であるのか、そこで何が行われており、何が生まれているのか。
表現すること、趣味を生きることを恥ずかしいことではなく、
きちんと、人間の営為であること含めて、外に向かって伝えていかなければならないでしょう。
参加者の方たちの御協力をお願いしたいと思います。
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